口腔リハビリテーションについて
目的
ご入居者の摂食・嚥下機能を評価し、ご入居者それぞれに合った食事形態や食事中の姿勢、食事介助の方法などの検討を行い、誤嚥の防止やご入居者の摂食・嚥下機能の維持を支援する。
ハピネス昭和の森で行っている検査
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ラウンド
ユニットおよび居室にて、食事摂取されているご入居者の状態を観察する。
医師が必要と判断した場合、頸部聴診や嚥下内視鏡検査(VE)を実施する。 -
頸部聴診
喉に聴診器を当てた状態でご入居者に水分(お茶など)を摂取していただき、嚥下の状態を確認する。医師が必要と判断した場合、嚥下内視鏡検査(VE)を実施する。 -
嚥下内視鏡検査(VE:videoendoscopy)
鼻から内視鏡を入れた状態で、ご入居者に普段通りの食事を摂取していただき、嚥下の状態を確認する。
<検査の様子> <嚥下内視鏡>
口腔リハビリテーション受診の流れ
(1)対象者のピックアップ
ムセのある人、食事形態の変更を希望している人、食事介助の難しい人など、日常生活で気になる人を看護師、栄養士、介護職員などがピックアップする。
(2)医師、看護師、栄養士で受診者の状況を把握する
看護師が受診者の現状(既往歴、受診の経緯など)を報告する。
(3)ラウンド・頸部聴診
ラウンドでは、フロアにて外観評価(食事のペース、一口量、口の動き、ムセの有無など)を行う。
頸部聴診では、外観評価に合わせ、いつも摂取している状態の水分を摂取していただき、嚥下の状態を確認する。状態によって、異なるトロミ濃度の水分を試し、ご利用者に適したトロミ濃度を検討する。
ラウンド、頸部聴診の際、医師が必要と判断した場合、当日ご家族の了承を得て嚥下内視鏡検査(VE)を実施する場合もあるが、緊急性のない場合は、次回の口腔リハビリテーションにて精査する。
(4)嚥下内視鏡検査(VE)
まず、普段通り食事摂取していただき、外観評価(食事のペース、一口量、口の動き、ムセの有無など)を行う。次に嚥下内視鏡を使用して、ご入居者の嚥下の状況を確認する。映し出された映像をみて、食事形態が合っていないようなら現在と異なる食事形態を試し、ご入居者に適した食事形態を検討する。
(5)診断結果をご家族、ご入居者に説明する。
ご家族が診察に同伴している場合は、その場で実際の映像をみながら医師または看護師が状態を説明する。
検査にて誤嚥が認められ、経口維持管理加算が発生する場合はその旨を説明し、同意を得る。
(6)カンファレンス実施
医師、看護師、栄養士、介護職員などにて受診者の今後の食事に対する方針を検討する。
栄養士が会議録をまとめ、各部署に配布する。
(7)評価
医師の指導に基づいた食事を提供し、各部署が10日毎に評価する。